
最近、プロップファームという言葉を見かける機会が増えてきました。私もプロップファームの評価に合格しているプロップトレーダーです。
この記事では、プロップファームとは何なのか、一般的な仕組みを解説します。
評価には受験料がかかり、不合格でも基本的に返金されない点も含めて整理します。詳しくは、後の章で説明します。
プロップファームとは何か
プロップファーム(プロップトレーディングファーム)とは、会社が用意した資金でトレードし、得た利益の一部を受け取れる仕組みを提供する会社のことです。
トレーダーは、自分の資金を使わずに、まとまった会社の資金でトレードを経験できます。
会社は、評価を通過した人にだけ資金を任せるので、リスクを抑えながら人材を見つけられます。
評価から資金提供までの流れ

評価(チャレンジ)
最初に、デモ口座で評価を受けます。実際の資金は動きません。
評価では、利益目標を達成しながら、最大ドローダウン(損失の上限)や日次の損失制限を守る必要があります。
多くの会社は、評価を2段階に分けています。
1段階目は利益目標が高く、2段階目は低くなる、という組み方が一般的です。
会社によって差はありますが、1段階目は6〜10%程度、2段階目は3〜6%程度とする会社が多い印象です。
1段階制や3段階制の会社もありますし、同じ会社でもプランによって評価方法が変わってきます。
合格後の口座
評価に合格すると、会社が用意した資金の口座が使えるようになります。
ここで動かすお金は、自分の資金ではなく、会社の資金です。トレーダーは、その資金を預かって運用する立場になります。
利益の分配
評価の段階で出た利益は、合格を判定するためのものです。
合格後に実際に出た利益を、トレーダーと会社で分けます。トレーダーの取り分は会社やプランによって違い、多くの会社では8割前後が目安です。
初回の出金までに、一定の取引日数や保有期間を置く会社が多くあります。2回目以降は、週単位や月単位で出金申請できる会社が一般的です。
ルールの読み方

プロップファームでは、利益目標を達成すること以上に、ルールを守れるかどうかが判断材料になります。主に次の5つを確認しておきたいところです。
資金に関するルール
最大ドローダウン(損失の上限)
口座の資金が、最初の金額から一定の割合を超えて減ると、評価や資金提供アカウントが停止されるルールです。
「資金の何%まで減ってよいか」を決めたものと考えるとわかりやすいです。
多くの会社で、10%前後を上限にしています。ここを超えると、それまでの成績に関係なく不合格・停止になります。
日次の損失制限
1日の中で資金が一定の割合を超えて減ると、その日のうちに違反になるルールです。
最大ドローダウンより小さい割合(5%前後が多い印象です)に設定されています。
1回の大きな損失だけでなく、その日の合計の損失で判定される点に注意が必要です。
一貫性ルール
利益目標を、1日だけの大きな成績で達成することを防ぐルールです。「利益目標のうち、1日で稼いでよい割合」が決められています。
このルールがある理由は、大きな利益が、まぐれで出たものではないことを証明させるためだと考えられます。
1回の大きな勝ちだけでなく、安定して利益を出せているかどうかを、会社側は見ているということです。
このルールがある会社では、たとえ利益目標に早く届いても、残りの日数でも落ち着いたトレードを続ける必要があります。
ルールがない会社もあるため、事前の確認が欠かせません。
トレードスタイルに関するルール
ニューストレードの制限
米雇用統計やCPIなど、価格が大きく動きやすい指標の発表前後で、新規注文や決済を禁止している会社があります。
知らずに注文してしまうと、規約違反として扱われることがあります。普段その時間帯にトレードしているかどうかで、影響の大きさが変わります。
取引スタイルの制限
スキャルピングを禁止している会社があります。
禁止の基準は会社ごとに違い、たとえば「3分以内の決済を禁止する」のように、最低保有時間を決めている会社もあります。
普段から短時間で決済するスタイルの場合、この基準を知らずに評価を受けると、合格後に規約違反となる可能性があります。
ここまでの5つは、会社によって基準や有無が違います。
自分のトレードスタイルが、評価や資金提供後のルールに合っているかを、申し込む前に確認しておくことをおすすめします。
ルールに合わせたトレードを、本番の評価で初めて試すのはリスクが高いです。
私は、検証ソフトを使って事前に練習しています。詳しくはこちらの記事にまとめています。
メリットと注意点

メリット
一番のメリットは、評価の受験料だけで、まとまった資金を動かし、出金までできることだと思います。
自分の資金だけでは経験しにくい資金量で、資金管理やロットの感覚を練習できるのも大きな点です。
損失が出ても、自分の資金が減るわけではありません。(資金管理の基本的な考え方は、資金管理の1%ルールと手法は両輪|ロットの考え方にまとめています。)
評価の受験料は、自己資金で大きなロットを試すよりも、先に支払う金額を抑えられる場合が多いです。何度か挑戦しても、自己資金を大きく減らすリスクは避けられます。
注意点
審査には費用がかかり、不合格でも基本的に返金されません。何度も挑戦すると、受験料だけで一定の金額がかかります。
ルール違反で失格になることもあります。ドローダウンや日次制限のように、ルール自体は似ていても、細かい数値や判定方法は会社ごとに違います。
規約を読まずに始めると、合格後に初めて違反に気づくこともあります。申し込む前に、評価だけでなく資金提供後のルールも確認しておくことをおすすめします。
まとめ
プロップファームは、会社の資金でトレードし、利益の一部を受け取る仕組みです。
会社を選ぶ前に、評価の条件、ルール、費用、出金までの流れを確認することをおすすめします。
次の記事では、会社ごとの違いや、評価の練習に使っている検証ソフトも紹介する予定です。












